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2026.04.28
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他部活主将対談第2弾 〜アメリカンフットボール部×レスリング部〜

弊部の早慶戦に向け、慶應義塾の体育会各部で活躍する学生たちに、それぞれの立場から“早慶戦への想い”を語ってもらう対談企画。
その第2弾として、弊部主将・天野甲明と、レスリング部・佐藤秀一郎による対談を実施いたしました。


司会 お互いの第一印象や、出会いのきっかけを教えてください。

天野 お互い初めて会ったのは體育會本部でした。僕らの代の體育會本部の選考で初めて会って、お互いコンタクトスポーツということで、「レスリングやってるんだ」「アメフトやってるんだ」という感じで、岩田と3人で話しましたね。あとは相撲部の水野くんも一緒に、よく4人で仲良く話しています。

佐藤 そうですね。やっぱり体が大きい人って、勝手に親近感が湧くというか、そういうのもあってすぐに打ち解けられたと思います。


司会 今の時点で、相手に対して尊敬していることがあれば教えてください。

天野 佐藤くんは、やっぱり結果を出しているところがすごいと思っています。個人種目だからこそ毎日自分と向き合っているでしょうし、メンタル面もものすごく調整しなければいけないはずです。彼のすべてを知っているわけではありませんが、自分と向き合っている時間がとても長そうだと感じています。その上で結果を出しているのは本当にすごいですし、尊敬しています。

佐藤 僕が天野くんを尊敬しているところは、まずこれだけの大所帯の部活で主将をやると聞いた時に「すごい」と思ったことです。いろいろなセミナーなどで一緒になることがあるんですが、そこで「どうやってチームを盛り上げていくか」といった質問をよくしていて。慶應のアメフト部・UNICORNSをより良くしていこうという思いが普段の行動から表れているところに、すごく尊敬しています。

天野 ありがとうございます。


司会 主将や主幹という立場になった時に、最初に感じたこと、思ったことを教えてください。

天野 2つあります。1つ目は責任感です。主将になるからにはチームを率いることはもちろん、試合で勝つという結果を出さなければいけないという責任感がすごく大きいです。責任感に追われて自分のやるべきことがブレてしまう時もあるのですが、そこをどう貫くかを日々葛藤しています。2つ目は、主将であってもできるだけ自分の素を出そうということです。主将という仮面を被って演じるのも一つだとは思うのですが、僕は自分の魅力をどんどん発信して、チームをいい方向に持っていきたいと考えています。そのためには素の自分でいることが大事だと思うので、主将という立場に追われることはあっても、ありのままの姿を大事にしたいと思い続けています。

佐藤 僕からは體育會本部の主幹になった時の話をしますね。最初は慶應義塾體育會のトップ組織の主幹をやるということで、すごく緊張しましたし、今後どうしていけばいいのかと悩みました。でも、天野くんの言う通り、自分らしくいることがすごく大事だなと思って。歴代の主幹には真面目にコツコツやっていくタイプの人もいましたが、自分はそういうタイプではなく、その場の雰囲気で物事を進めていくタイプなので、そういった面を前面に出していこうと。自分を偽り続けるとどこかで詰まってしまうと思うので、自分のやり方を意識してやっていこうと思っています。レスリング部の面でも、初心者が多い中で、どうやったらレスリングを嫌いにならずに続けてもらえるかということを考えて最初に取り組んでいましたね。

天野 確かに、主将像やリーダー像は人によって違うと思います。規律を大事にするならば少し厳格な雰囲気を出すことも必要ですが、楽しさや内なるものを引き出そうとするリーダーには、トップの人間がありのままでいることが求められると思っています。お互いそういう面では似ていると思うので、この先も刺激し合いながら参考にしていけたらいいですね。


司会 チームや組織をまとめる立場で、難しさや苦労しているところはありますか?

天野 良くも悪くも、自分の失敗には気をつけなければいけないと感じています。主将はなるべくみんなの前で失敗しないことや、隙を見せないことも大事だと思います。ユーモアを交えるためにあえて失敗を見せるのもいいかもしれませんが、一歩間違えると信頼を失いかねないので、そこは本当に注意すべき点ですね。僕自身、正直少し抜けているところがあるので、そういった部分をみんなの前で見せすぎないようにいつも苦労しています。

佐藤 體育會本部のほうで言えば、どこまで相手に仕事を任せていいのかという点ですね。結構自分個人で決めて進めてしまうことが多いのですが、自分がどこまでやるべきか、どこまで任せるべきかという塩梅には苦労しています。レスリング部の方では、競技歴や力の差によってメニューを変えないと練習が成り立たないという難しさがあります。特にレスリング部は人数が少なく、大学から始める初心者も多いので、初心者の基礎練習(タックルの基本など)に重きを置くと、他の選手の練習ができなくなってしまうことがあります。その調整が難しいですが、お互いに教え合うことでなんとかカバーしています。

天野 組織の目的によっても違いますよね。勝つための組織なのか、體育會本部のように體育會全体を成長させることを目指す組織なのか、あるいはレスリング部のように一人ひとりがベストを尽くせる環境を整えるチームなのか。それぞれの目標によって求められる主将像も変わってきますし、苦労するポイントも違うんだと思います。

佐藤 アメフトも、ただ見るのが好きで入った部員もいれば、UNICORNSとして本気で勝ちたいと思っている部員もいると思います。うちのレスリング部も、一部昇格を目標にしている人もいれば、レスリングが好きで普段の練習ができればいいという人もいます。同じ目標に向かってみんなで頑張れるように持っていければいいのですが、入部した時の目的が違うと、同じ方向に導いていくのは結構難しいですよね。どの部活もそこは悩んでいるところだと思います。


司会 自分の部活の特徴や、他の体育会と比べて誇りを持っている部分はどこですか?

天野 僕がUNICORNSで好きなところは、チームカラーが毎年変わるところです。そこが面白いんですが、今年に関して僕が強く意識しているのは「楽しんで勝つ」ということです。楽しむ力を使って潜在能力を引き出し、勝利に繋げようという方針でやってきました。それが徐々にみんなの中に芽生えてきて、1プレー1プレーに気持ちを込め、勝負をかけて取り組むメンバーが増えています。そういった雰囲気ができているのが今年のチームの強みですし、僕自身も本当に誇りに思っています。

佐藤 レスリング部のいいところは、塾高(慶應義塾高校)出身の部員、外部から来た部員、そして大学から始めた初心者が混ざり合っているところです。塾高出身ならではのノリがあり、そこに外部で厳しい練習を積んできた価値観を持つ部員、さらにレスリングを全く知らない初心者が加わります。この3つの層がうまく融合して、言葉では言い表せない独特な雰囲気があり、とてもいい方向に向かっています。一部昇格という明確な目標に向けて、塾高出身の部員が外部の部員を巻き込みながら進んでいます。また、PEARL(経済学部の英語プログラム)の留学生やインターナショナルスクール出身の部員も多く、少しアメリカンな雰囲気もあります。いわゆる一般的な大学の体育会部活とは違い、さまざまな価値観が混ざり合っているところが特徴ですね。

天野 うちも「ザ・体育会」というような厳しい上下関係や規則が強いわけではなくて、上下関係に関してはそれほど厳しくないんです。そこは本当に通じるものがあるなと思いますね。


司会 相手の競技で、一度やってみたいと思うポジションはありますか?

天野 もちろんレスリングはやってみたいです。夏のオリンピックなどでも一番盛り上がる競技ですし。でも、実際にやったら勝てる自信はないですね(笑)。レスリングに対するイメージとしては、ものすごく体の使い方が大事な競技だと思っています。組み合いや相手のバランスを感じながらプレーしているんだろうなと。そういう意味で、体のスペシャリストがたくさんいるんじゃないかと思っています。今日は修一郎くんに来てもらったので、本当に体の使い方をいろいろ教わりたいなと思っています。

佐藤 アメフトのポジションはあまり詳しくないのですが……。

天野 ディフェンスライン(DL)ですね。

佐藤 レスリング、相撲、柔道、アメフト、ラグビーなど、対人競技には通ずるものがあると思っています。相手の軸を捉えることが本当に大事なので、そういった部分はレスリングの経験も応用できるかなと。アメフトは未知のスポーツなので、ぜひ体験してみたいですね。

天野 今日佐藤くんと当たってみた感じだと、弾き飛ばされそうでした。彼がヘルメットをかぶって向かってきたら止められないと思います。やっぱりDLが一番似合っていますね。いいタックルをしそうです。


司会 スポーツをずっと続けてきてよかったなと思うことや、体育会に所属して良かったなと思うことは何ですか?

佐藤 こうして他部活の方と関わることができる点ですね。僕は柔道部や相撲部とも関わりが深いのですが、やはり対人競技や格闘技として共通する部分があり、お互いに得るものが多いです。これまで競技を通じていろいろな人と知り合ってきたので、そういう面でスポーツを続けてきてよかったなと思います。あとは礼儀ですね。レスリングをしている人はしょっちゅう握手をするのですが、相手をリスペクトするという意味でも、スポーツをやってきてよかったと感じています。

天野 正直、まだ大学での4年間が終わっていないので、引退時に思うことと今思っていることは違うかもしれませんが、ここまでやってきて感じるのは、スポーツを通じて出会える「人」が財産だということです。チームメイトもそうですし、対戦相手もそうです。一人ひとりが全力で試合に臨み、本気でぶつかり合うからこそ生まれるものがあります。成功もあれば失敗もありますが、その積み重ねで人は成長していくと思うんです。スポーツを通じて財産を積み上げてきた人たちとの関わりが、自分をさらに成長させてくれるきっかけになります。スポーツから得る結果はもちろんですが、人間関係を得られたことが一番良かったことだと思います。


司会 お互い体重の増減が求められる階級やポジションだと思いますが、いかがですか?

佐藤 僕は結構体重の変動が激しくて、去年の3月は97キロあったんですが、今は90キロないくらいです。風邪をひくと一気に体重が落ちてしまうんですよね。一方で増やしすぎるとスタミナがなくなったり、足が動かなくなったりするので、今は適正体重を模索しているところです。

天野 僕自身も体重を増やすのがあまり得意ではなくて。体重が90キロを超えると、1〜2キロの差で体の重さや体力が全然違ってきますし、スピードにも影響するので、本当にデリケートな部分ですよね。僕も風邪をひくと5キロくらい落ちてしまうことがあるので、その気持ちはすごくよくわかります。今、泣きそうなくらい共感しました(笑)。


司会 體育會本部の業務もあり、レスリングにも100%注力したい中で、どのようにバランスを取っていますか?

佐藤 基本的には自分の部活を優先しています。レスリングは対人スポーツですが、極端に言えばフィジカルトレーニングをして走っておけばある程度はカバーできる部分もあると思っていて。練習場所が遠いので全ての練習に参加できているわけではないのですが、高校1年生の時にコロナ禍で部員が2人しかおらず、レスリング経験者の親が作ってくれたメニューを自宅でやっていた経験から、自宅でできる練習も多いと感じています。なので、本部の業務が忙しくなってきたら、自宅での練習に切り替えて本部の仕事を進めるなど、うまく両立しようとはしているのですが、なかなか難しいところもありますね。


司会 試合前などは緊張しますか?

佐藤 中学1年生で本格的にレスリングを始めてから大学1年生くらいまでは、顔面蒼白になるくらい本当にすごく緊張していました。でも、大学生になってリーグ戦などで応援団に来てもらったり、部員の応援を聞いたりして「こんなに応援してくれているんだ」と実感してからは、あまり緊張しなくなりましたね。

天野 「絶対に勝とう」と思うと緊張してしまうと思うんですが、そういう時はどういうマインドセットで臨んでいるんですか?

佐藤 負ける可能性を少しは考えるようにしています。「絶対に勝つ」と力が入りすぎてしまうと、6分間戦い抜けないですから。緊張すると、これまで対策してきたことも飛んで忘れてしまうことがあるので、まずは自分で「これだけはやろう」と決めて、それをしっかりやることに集中しています。結果を考えるのではなく、自分のやるべきことに集中するというマインドですね。

天野 レスリングもアメフトも勝ち負けが明確なので、結果で他人から評価されることも多いし、それで自分のメンタルが左右されがちです。でも、結局自分でやるべきことに集中して忠実に取り組んでいれば、結果はついてくるものですよね。そこに集中すれば勝てると思うので、どの競技にも通じる大事な考え方だと思います。


司会 佐藤くんは、部活の方では主将という立ち位置なのでしょうか?

佐藤 主将のような、そうでないような感じですね(笑)。男子の同期が僕を含めて2人しかいなくて、もう1人が塾高出身で慶應歴が長いので、彼が主将という形になっています。アメフト部のように盛大に決めるわけではなく、流れで決まりました。アメフトのような団体競技だと、主将が「よし行くぞ!」と士気を高める役割が大きいと思いますが、レスリングは1対1の戦いなので、主将がチームをめっちゃ盛り上げて引っ張っていくということはあまりないんです。練習メニューを工夫するくらいですね。主将がいなくても練習自体は成立しますし、個人競技と団体競技では、主将がチームの士気に与える影響度は違うのかなと思います。


司会 最後に宣伝やメッセージをお願いします!

天野 4月29日にアメフトの早慶戦、、

佐藤 いや、慶早戦!

天野 慶早戦があります。慶早戦が駒沢陸上競技場で行われますので、ぜひ皆さんお越しください!絶対に勝ちます!

佐藤 頑張れ、UNICORNS!