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今年で引退をする4年生の「秋シーズンに懸ける想い」をご紹介いたします。
引退ブログ
慶應義塾大学商学部商学科4年の黒澤世吾と申します。
高校時代のサッカー部同期が熱い引退ブログを書いていて、ものすごく感動したので自分も同じくらいの熱量で書こうと思います。拙い文章ですが最後まで読んで頂ければ幸いです。
この4年間を一言で表すと「勇往邁進」です。未経験として入部してただひたすらに努力し続けて、結果を求め続けてきました。2度の活動自粛、ずっと夢見ていた早慶戦を怪我離脱など辛い思い出をあげようと思えばいくらでも挙げられます。
それでももし生まれ変わったらもう一度unicornsに入るでしょう。
私はこの場所で最高の仲間と出会い、大好きなアメフトを通してこのメンバーでしか味わえない素敵な思い出をたくさん作ることができました。
4年間を1年ずつ振り返っていこうと思います。
1年目
志木高サッカー部同期の兄、千葉優介さんに憧れて入部しました。
ここには未経験でも活躍できる、日本一を目指せるフィールドがある。それが入部の決め手となりました。
最初は右も左も分からないミーティングに出させられ、経験者同期との差に絶望していました。それでも自分をキッカーとして使ってくれた先輩、春シーズン初戦の同志社戦でMVPをくれたコーチ陣には感謝しています。今でもあの驚きと喜びは忘れられません。
未経験の自分が試合で活躍するには誰よりも練習するしかないと思い、毎日一番遅い時間に帰ることを徹底していました。アメフトに対して真摯すぎる新城さんにアフターに誘われて、オフの日も自主練に駆り出されたのは良い思い出です。インスタのおすすめにはアメフトしか流れなくなり、真似したいリリースやテクニックを次の練習で実践しまくりました。そしてその動画を毎回、藤崎や先輩に振り返ってもらいとにかくがむしゃらにアメフトに向き合っていました。
あの日々のおかげで今の自分があります。
2年目
活動自粛。
2年生の目標はオフェンスで試合に出ることでした。今年は躍進の年にすると決め込んでいた自分にとって、この活動自粛は本当に衝撃的な事件でした。
「これチャンスじゃね？」
未経験で体が完成していない自分にとって、長い期間かけてウエイトに取り組めるこの期間はチャンスでした。今考えればこの自粛がアメフト部人生最大のターニングポイントだったとしみじみ思います。
この自粛期間は食って、ウエイトして、アメフトの動画見てを繰り返し続けました。その結果、入部当初は70kgもなかった体重を91kgにまで増やし、ウエイトの数値も劇的に向上させました。自粛が明けた練習再開日にはあまりにもデブすぎてみんなに驚かれたのを今でも覚えています。
そして何よりも衝撃的な出来事がありました。
秋シーズン初戦 vs法政 in東京ドーム
スタメン発表の瞬間です。ジョルさんから「せいご」の声が聞こえました。驚きと嬉しさと緊張が混じり合った変な感情が胸の中で広がりました。自粛期間の頑張りを見てくれた、認めてくれた。それが何よりも嬉しかった。と同時にこんな自分をスタメンに選んでもらったのだから何としても結果を出さねばと今まで以上に練習、アフターに懸命に取り組みました。
スタメンの偉大な先輩3人の背中にしがみついて、ただがむしゃらにアメフトをしていたこの時期は全てが刺激的でした。スタメンの重圧、試合の緊張感、勝利の喜び。一つ一つが本当に自分を成長させてくれました。
17 receive 226 yard 2 TD
自分としても満足のいくスタッツでシーズンを終えることができました。来年は自分の活躍だけじゃなくチームを勝たせられる選手になりたい。全精力を懸けてアメフトに向き合って必ず日本一を達成してやる。このメンバーならいけると本気で感じていました。あの事件が起きるまでは……
3年目
2度目の活動自粛。
4年生の大半が退部処分。
それを告げられたミーティングでは血の気が引いたのを覚えています。それでも前を向きました。
オフェンスリーダーが退部してぽっかり空いた穴を自分が埋めてやると覚悟しました。本当に大きな決断でした。
しかしオフェンスリーダーはそう簡単に務まる仕事ではありませんでした。
1年間かけて形作っていくオフェンスを1ヶ月で完成させることは難しく、シーズンを通して少しずつ成長していくしかありませんでした。しかし毎試合出る大量の課題を2週間スパンで解決していくことは不可能で、自分の不甲斐なさにうちひしがれていました。
またこのシーズンはオフェンスをまとめることができなかっただけでなく、個人としても満足のいくようなパフォーマンスが出来ませんでした。
どんなに練習しても、どんなに動画を見ても、どんなにアフターしても結果がついてこない。
それが何よりも苦しかった。
それでも自分にできることは、ただひたすらに馬鹿みたいにアメフトに向き合い続けることだけでした。だから努力を怠ることは1日たりとも許しませんでした。
来年こそ日本一に相応しいエースレシーバーになる。そう自分に言い聞かせ、4年間で最も苦しかったシーズンが終了しました。
4年目
気付いたらラストイヤー。
自分の代で絶対に日本一を達成するために、全てを懸けてアメフトに捧げることを決意しました。
WRリーダーとして日本一のWRユニットを作り上げるための一年がかりのパートメニュー作成はとても大変でした。一緒に考えてくれた慧と藤崎には感謝しかないです。
0TDと活躍できないまま春シーズンを終えてしまったが、WRユニットの実力は着実についてきているのを感じていました。リーダーとして誇らしく思うと同時に、自分もプレイでチームに貢献したいと今まで以上に考えるようになりました。
そして辛いオフシーズンのトレーニング、ラン、筋トレを乗り越えて最高の状態で挑んだラストシーズン。
2024/9/14(土) vs明治 in アミノバイタルフィールド
格上相手から3TDをもぎ取り、5年ぶりの勝利に貢献できました。この日の光景や感情は一生忘れることがない宝物です。4年間アメフトだけに全てを注ぎ込んで得られたこの一勝は、自分の努力を証明する最高の舞台でした。
黒澤世吾の4年間はざっとこんな感じでしょうか。
多くの素敵な人に囲まれてここまで邁進することができました。ここでは特に感謝している人たちにメッセージを送りたいと思います。
和樹&かいかい
日本一のアメフトバカ2人。
アフターで何千回何万回と2人の球をキャッチしてきたおかげで俺はここまで登ってこれたと思う。こんなにアフターに付き合ってくれる同期QBが2人もいて本当に良かった。
引退までに流石に仲良くなってください。お願いします。
藤崎
ライバル的な存在。
一年の時はアメフトの全てをダルがらずに教えてくれてありがとう。そしてアフターに無限に付き合ってくれてありがとう。今日しんどいなって時、QB2人と藤崎だけはアフターに付き合ってくれたから俺も頑張ることができた。
ちょっとだけ感謝してる。
慧
マジのシゴデキでマジの狂人
一番頼れる人間。ビビるくらい理解度高いし、人としてもめちゃくちゃ尊敬している。苦しい時にめちゃくちゃ助けてくれてありがとう。残り5試合全勝して、慧を日本一のコーチに導きます。
LINEの返信遅いのとミーティング直前の寝落ちだけはやめてほしい。
玉川
未経験として入部して、ずっとライバルとしてやってきた。思っていても言えなかったことを、みんなの前で目パキラせながら喋るお前がめちゃくちゃかっこよかった。俺らの4年間の集大成、甲子園で見せよう。
WRの同期
がくた ギフテッドすぎて羨ましい。4年間でギャグセン上げたかった。
りき 肩パン痛がりすぎ。半月板損傷した時もいつものやつだと思っちゃってごめん。
永野 この中だったら一番長い付き合い。りきとがくたいないと生きていけないのだけは卒業したい。
かずま Wide Blocker。KRのたぎり具合半端ない。最後まで日本語で会話できなかった。
田村 あ、来年も頑張ってください。動画作ってくれたのはありがとう。
藤崎 さっき熱いこと言ったから省略
谷口 結局TEに戻ってきてちょっと嬉しい。お前ほど「いい意味」でキモい人間見たことない。
世話焼ける奴らばっかだったけど、最高の同期。このメンバーで4年間走り切れたのが何よりの思い出。卒業旅行みんなで行こうな！！！！
可愛いWRの後輩
頼りないリーダーだったかもしれないけど着いてきてくれてありがとう。俺が持っている全てを伝授したので、来年のWRは日本一のユニットになっているでしょう。今から楽しみにしています。頑張れ。
志木高サッカー部から体育会入った7人
部活は違うけど同じ境遇で頑張っている仲間が7人もいてめちゃくちゃ心強かった。それぞれの道で引退まで走り切ろう。
両親
わがままばかりの自分を全面的に支えてくれてありがとう。
アメフトだけに専念できたのは両親のおかげです。
毎試合応援に来てくれる両親に良いところを見せたくて頑張れていた自分もいました。
社会人になるまでは全力で親のスネ齧ることになるかもしれないけどよろしく。
最後に…
「努力が報われるその日まで続ける努力を"真の努力"と呼ぶ。」
この4年間で学んだことです。
4年間という時間をどう使うか。それは自分次第です。
あと一歩、あと1yard、あと一回。
その小さな努力の積み重ねは、いつしか必ず報われます。
大好きな仲間と大好きなアメフトができるこの環境を全力で楽しんで、最高のアメフト生活を送れました。めちゃくちゃ幸せです。本当にありがとう。
最後まで全力で走り切ろう。
絶対日本一になろう。
