慶應義塾体育会 | 3 | 28 | 法政大学 |
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第1クォーター(以下第1Q、他Qも同様)序盤から法大の猛攻が慶大に襲い掛かる。法大のエースランナー星野(キャリアデザイン4・日大三)が慶大の隙間を縫うランを見せるとクォーターバック(以下QB)の平井(法4・千葉日大一)もパスの構えから自分でボールを持って走る、といった具合に、機動力を生かして慶大陣地へと進入してくる法大に対し、慶大は必死の守備を見せる。一方の攻撃陣は精彩を欠き、反則の罰退を受けるなど本調子では無い様子を伺わせた。さらにQB水嶋魁(商2・海陽)が放ったパスを法大のラインバッカー鵜澤(法3・明治学院)がインターセプトし、貴重な攻撃権を明け渡してしまう。このまま押し切られるかに見えたが、結果的に第1Qでは失点は免れ、0-0のスコアで第2Qへと突入する。
第2Qに入ると法大は第1Qの勢いそのままに慶大陣地を押し切ってロングパスでタッチダウンを決め、トライフォーポイントの追加点も決め7-0とされる。慶大はランプレーで陣地を回復し、フィールドゴール圏内まで攻め込む。しかしここでキッカー玉川雄基(環2・都駒場)の蹴ったボールは惜しくもゴールポストを掠め、反撃の得点とはならなかった。その後も法大の勢いは止まらず、第2Q10分にもランニングバック小松(文1・日大三)によってタッチダウンされる。なんとか得点が欲しい慶大はこの直後、法大のキックを捕球したレシーバーの久保宙(経1・慶應)が60ヤードの素晴らしいビッグリターンを決める。なんとかゴールから29ヤード地点までボールを進めると、玉川が今度は確実にフィールドゴールを決め3点を奪取。前半を14−3のスコアで折り返した。
後半に入っても法大の勢いは止まらない。計6人のランニングバックがじわりじわりとランプレー中心で慶大を苦しめる。さらに、ランプレーの場合には試合時間は止まらないため、慶大にとっては追い上げる時間が足りなくなるといった別の面の苦しみもまた与えられた形になった。これに屈する形で第3Q6分に3本目のタッチダウンを許し21−3となる。なんとか食らいつきたい慶大はパスを多用し陣地の回復を図るものの、法大の守備陣に阻まれ、ロングパスを通すことができない。第3Qでは法大の陣地に攻め入ることすら難しく、苦しい時間は続いた。
第4Qは第3Q終了間際の法大の攻撃の続きで1タッチダウンを献上するところから始まった。この時点で25点差、3タッチダウンでも追いつけないということになり、早くも会場内には法大の勝利ムードも漂っていた。しかし慶大ベンチは誰ひとり諦めることなく、闘志を絶やさない。本来はパントキックで攻撃権を相手に返上する4回目の攻撃も、慶大は攻めの姿勢を崩さなかった。なんとかゴールポストまで30ヤードほどのフィールドゴール圏内までボールを進め、キックで追加点を取るかと思われたが、慶大はタッチダウンの6点を狙い通常の攻撃を継続。しかしここは惜しくもパスが失敗しタッチダウンとはならなかった。この後は法大が攻撃時間をフルに使って試合時間を進めゲームセット。最終スコアは28ー3で、慶大はTOP8昇格後初めての試合を黒星発進となった。
(慶應スポーツ , 東 九龍 ,"【アメフト】昨年東日本王者の前に苦戦。リーグ初戦は黒星発進/1次リーグ第1節 ",https://keispo.org/wordpress/75647/)